「マーチャンダイジング事業」急成長≫マーチャンダイジング事業、飛躍か衰退か≫「CHASMを越える!」か否か

昭和の時代、「歌は世につれ世は歌につれ」と言いました。即ち、ヒットというものは世相を反映し、ヒットが逆に世相との相乗効果を起こすという事です。

音楽プロデューサーという職業がありますが、音楽レーベル、ラストラムの社長は以前、「同一プロデューサーに10年間ヒットの神様が宿る事はない」と言っていました。但、自らは、矢沢永吉のマネージャーからスタートし、1980年代、ブルーハーツ、エコーズ、ブンブンサテライト、最近では、SEKAI NO OWARI、Official髭男dismと、長期に渡り、大ヒットのアーティストに関わり続けています。10年間以上、「ヒットの神様」が宿っている様です。

彼が以前、話していた事で「ヒットとは、時代と結婚する事」という様な話があります。

一個の人間が為せる事には限界があるものの、その役割と時代がマッチした時に「ブレイク」するという現象が起き得ます。目先の生まれては消える刹那の現象とは別途、時代の底流に深く流れる動きとのシンクロニゼーションです。

ビジネスも同様と感じます。インターネット時代のGAFAM、電気の時代のGE、自動車の時代のフォード、石油燃料の時代のロックフェラーなど、時代の向かうベクトルをいち早く捉え、機先を制し、突き抜けたモデルを打ち出しています。

我々の関わるコンテンツビジネス、ライツマネジメントに於いて、現在、前提となっている流通インフラはインターネットであり、グローバルなメッセージの共有が可能となっています。物流オンリーの時代ではあり得ないスピードで、今は、グローバルにコンテンツが共有されます。パッケージ時代のコンテンツビジネスは、日本では特にドメスティック市場が対象。メディアとは、国内に綴じたマスメディアのみでした。いち早く、国境の壁を突き破ったコンテンツが、アニメとゲームです。

現在は、あらゆるコンテンツに於いて、グローバルでインタラクティブにメッセージが共有されます。この様な時代は、更に、グローバルを前提として且つコンテンツの「個のアイデンティティ」を持つ事が重要と感じます。日本に於いて一つは「和」の文化もそれに当たります。

一方、我々が力を入れるマーチャンダイジング事業に関して、グッズ各種の素材はプラスティックが原料です。地球温暖化の中、化石燃料、プラスティック素材に対して素材への自然回帰の機運が高まっています。世界は、SDGsをテーマに、法的にプラスティック素材の規制に動き出しました。

2022年ICAは、木製素材で商品化を行いました。自然素材である木製、紙製、陶器、鉄製、染め物などの全国の工房は軒並み高齢化、家内制手工業の中、ビジネス上、厳しい状況に置かれて来ている様です。特に、1960年代後半、プラスティック産業が素材市場を席巻始めて現在に至るまでそうです。

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2023年は、自然素材のマーチャンダイジング事業を更に一歩進めて、全国の「伝統工芸品」につき、日本、英国、米国のビートルズ公式アルバム13枚デザインとのコラボレーションを実現します。

2023年、大丸松坂屋百貨店にて、12月6日から東京上野店北口イベント・スペース、12月20日から大阪梅田店15階イベント・ホールで、物産展的な本商品のイベント物販を開催します。インバウンド需要を取り込みます。2024年、大阪万博から2029年海外富裕層向け大阪IRカジノへの訴求を目指します。

その他、新規ビジネスでは、日本コンテンツの北米、南米、中国など海外へのアプローチ、販路開拓を進めています。デジタルコンテンツに於いては、マーチャンダイジング事業とNFTコンテンツのセット販売の可能性を摸索。「コロナ後ブースト」と言われる小売市場 復活の中、メーカー事業とPOP UP STOREを再開します。

前々期から前期、そして当期と、マーチャンダイジングの既存ビジネスでは、事業ベースが興隆する中、営業、管理共に事業基盤を盤石にし、常に新規ビジネスではイノベーションを仕掛けていかなければいけません。

既存事業は、前々期より売上ベースが成長する中、ここから先飛躍する為には、過去の延長にない「キャズムを越える」計画と行動が必要です。

特に編成は、前期と同じスタンスで目先にある作業を処理するだけでは、必ず衰退します。既存の仕事に於いては、作業のリストラと合理化、システム化を進め、付加価値を生む取引先の開拓と強化が必須。盤石な利益ベースをつくり、そのキャッシュフローの下で人財、システムとハード、体制と組織というリソースに投資し又成長するという「プラスの循環」が必要です。

管理は、2022年末より前代未聞 半年間の引き継ぎ失敗を繰り返しています。4年間の決算・残高修正残務、管理情報の整備残務、新たに発生したトラブル、消失重要情報の再構築という「過去の業務の負債」につき、計画面では漸く決着の見通しを立てつつあります。

先ず、この「過去の業務の負債」を処理し、管理の正常化を為し、マーチャンダイジング事業始め管理会計の再構築に向け、体制強化を進めていきます。