2021年8月、「TOKYO 2020」後に向けて2021年、今、自ら変化を創り出すチャンス

米国プロスポーツのスター選手の半数以上が、引退後、10年以内に自己破産しているというデータがあります。本来、大金を稼ぎストックしているはずの人たち。又、過去インデックスという会社がありましたが、上場後、ベンチャー寵児も同様に、一時期、一世を風靡したものもその後、市場の捉え方を誤ると、一気にマーケットから退場を余儀なくされます。同じフィルムメーカーであった2社、何故、コダック社はチャプター11を申請したのに対し、富士フィルムは成長を続けているのか。数十年~数百年とサバイバルする企業は、常に、敢えて自ら自覚し行う変化、進化を繰り返しているからです。

「人間万事塞翁が馬」と言いますが、現状が永遠に続くと錯覚するものが人間です。

コンテンツ業界に於いて、「非接触」型は、市場の向かうベクトルとして間違いではありません。「接触」型には戻らないとの‘評論‘もありますが、「非接触」と同等の潜在需要が「接触」型にあります。特に、コロナ終息直後は、「非接触」期の反動で「接触」型に大きな需要が見込まれます。

世の中に、100年間、惰性で継続できる市場はありません。特に、これからは栄枯盛衰の変化・スパイラルが加速します。企業は常に、自ら‘緊張感‘を持ち、「SCRAP&BUILD」を起こすべく、「イノベーション」を仕掛けるDNAを持ち、並行して、育った事業を安定・発展化の「柱」とすべく、仕組づくりを繰り返えさなければいけません。

2020年から国内外で本格化しつつある 5G革命。ネット上のデジタル系のビジネスに於いて、これまで、GAFAMのビジネス・パラダイムであったウェブHTML上の「静的な表現」が、これからは、よりリアルとコラボした、より「動的な表現」へと変化していきます。

ある部分、ビジネスの戦う土俵が変わるという事です。

音楽系・映像系の原盤ビジネスに関しては、その変遷を振り返りますと、アナログ盤からCDとビデオグラムという 長期興隆した「パッケージ・ビジネス」から、時代の主役は 3G普及に伴い、デジタル系の「ダウンロード」型配信が取って替わりました。更に現在は、国内外でモバイル、スマートフォンの普及に伴い、デジタル系コンテンツビジネスの主流は 「サブスクリプション」型に移行しています。

「サブスクリプション」はプラットフォーマーにはメリットあるものの、個々コンテンツの原盤ビジネスとしては、全般的に、投資の回収効率が悪いもの。よって現在、音楽系ビジネスに於いて、国内外のモデルの主流は、イベント、コンサート中心の物販にシフトしました。

ところが2020年、コロナのパンデミックにより「接触」型のコンサートビジネスは縮小され、国内外、アーティストと音楽産業は厳しい状況に置かれています。一部のアニメ系やアイドル系といった、所謂、コアなジャンル以外は。

元々、アニメ系コンテンツは、音楽、映像、マーチャンダイジング、イベント、広告等と、各領域の企業が共同出資する「製作委員会」方式で、各領域に於いてセグメントし回収する仕組みが定着しています。

今後のアーティスト等のコンテンツに於いても、興隆するアニメ系コンテンツ同様のビジネスの方法論が応用できる事と思います。

この時期、ICAは、5G革命を見越し、デジタル系のビジネスで取引のある全原盤者に対して、ビジネスの仕切り直しのオファーを行い、意見交換等を重ねてきました。

コンテンツ活用の「PLATFORM」の発想で、既存のパッケージ、デジタル系ビジネス のみならず、興隆するシネコンでのODS上映と物販。リアル・スペースでのPOP UP STORE始め、将来は、無限大にコンテンツ活用の「出口」を開拓し、提供し続けます。

一方で、一般企業に対しては、欧米や日本等先進国に於いて モノやサービスを提供する既存ビジネスは益々、難しくなる中、サービスの差別化、ブランディング、或いは集客 他に於いて、セグメントされたコンテンツ、ライセンスの活用の「入口」を提供します。

先ずは、アナログで、これらシンプルなサービスを提供する事から始めますが、将来、需要と供給の循環が生まれたタイミングで、各企業の為の需要「入口」と各ライツマネジメントの為の供給「出口」につき、AIによるマッチングを行う仕組みを構築します。

企業が求めるものは何か、ライセンサーが求めるものは何か、個別にセグメントしたニーズを掴みます。企業、例えば小売業界に於いても、百貨店、量販店、カルチャー系ショップ、ECと、各カテゴリや事業者、タイミングによって、その求めるものや条件も異なります。

ライセンサー、例えばアーティストに於いても、各ジャンルや活動のタイミングによって、その求めるものや条件が異なります。

5G革命期のターニングポイントに際し、ICAは今、「突発的事故」によって、ビジネス、仕事を惰性で行う事は許されない、パラダイム転換、意識転換を行わなければいけないという事に気付かせて頂くチャンスを頂きました。

先月7月29日、現在のICAシステム担当が実家問題で帰省以降、システム業務を停止し、引継ぎから逃避しました。(ICAは一旦、原盤、著作の印税等につき、体制の空白を埋める「緊急避難」として、権利者に対しては「傾向値」で報告支払を行い、外部のシステム事業者へ業務委託を決め、「緊急避難」期間の不正確な部分は、体制が正常した後に精算する方針としました。)

ICAは今後、惰性で配信ビジネスとマーチャンダイジング事業を行う事は許されません。

その一方、音楽・映像の全原盤社とビジネスの仕切り直しによって、「PLATFORM」構想等によって、新たに権利のマルチ・ユースというサービスの提供、アライアンスを行う機会があります。

直近のビジネスでは、営業部門は、マーチャンダイジング事業の「一人立ち」に向け、買取、委託それぞれで、利益率を考慮した仕入先との取引の実現。又同時に、作業面を先延ばししない、「進捗管理表」に沿った計画・請求・返品を再チェックし、実行する事。

管理部門は、直近の最優先課題、キャッシュフロー・マネジメントにより、キャッシュを貯める事。

又、7月末発生した、システム担当による(引継ぎからの逃避と退職という)突発事件対処への反省より、短期的には、社内外連携した運用体制づくりを為し、中期的には、主要業務には、ある種、「両肺飛行」が行える様に体制をつくりたいと思います。