激動の世界を生き残り、且つ新たなビジネスモデル、価値観に移行する

10月初旬、自民党初の女性総裁として高市氏が当選し、情熱持って「日本ファースト」のスピーチを行いました。

世界政治のトレンドは「自国ファースト」への回帰が進む様です。米国共和党はアメリカファースト。EUも、昨年、フランスは国民連合が国民議会選挙第一回で最多得票。ドイツは総選挙で中道右派のキリスト教民主・社会同盟が勝利。今年、イングランド各地で野党「リフォームUK」が大きく躍進。右派、保守への揺れ戻しが生じている様です。

一方、これまで西側諸国が進めてきたリベラル、解放路線は多様性を受容できる ある種の余裕から生まれたものかも知れません。実は、その余裕も、リベラルであれ保守であれ、過去も現在も(特に2020年コロナ禍以降)世界は一貫して、将来の資源と富を前借りして成長し、生まれたものでした。

物理的なものの蓄積には限界がある様に、今、世界の人々は肌感覚で、異常気象と環境の激変、通貨に対する信用の不安、地政学上の分断始め 大きな危機の予兆を感じつつあります。いずれ、行き過ぎた部分はバランス、調整しなければいけない時期が訪れると。

危機に直面した時にあっても、政治経済は、現行 市場下で厳しく競争する中、原則ルールや価値観を変えていく事は全く容易ではありません。

現在の金融システムでは、銀行は実際に存在する自行 現金の数十倍を貸し出す事が可能。勿論、預金者皆が取り付けに動けば連鎖倒産。国家は毎年、収入を大幅に越えて資金を遣うべく 国債発行で将来からの借り入れを続けます。日銀は後2%の利上げで債務超過となります。経済は実態との乖離が進めば進むほど、不安定となり信用は揺らぎます。いずれ理論値と実態の乖離をフラットに戻そうと調整、バランスの力学が働きます。遠くない将来、辻褄を合わせ、バランスしなければいけない時期が訪れます。その時、市場に与えるインパクトは、過去経験した事のないものとなります。

歴史は繰り返すと言いますが、世界の覇権が移行する中、経済、市場の混乱に乗じ、自信を持ち、強力な主張をする指導者達が現れ、国家間では、蓄積されたマグマが噴き出す様に分断と衝突が生じる可能性もあります。

人類の歴史上、経験した事の無い変化と言えば、インターネットで繋がった世界の人間の間では、別次元の価値観や認識の熟成も生じています。現在、人々を繋ぐメッセージが、各種コンテンツを介して届けられています。メッセージに関わる各種産業は、世界の経済圏にありつつも、別次元の役割も演じ、新たな価値観も熟成し得るものとなりました。インターネットで繋がった人々の間で、国境を越えた共通のコンセプトを有し、一部の社会を変えつつあります。

又、インターネットで流通するあらゆる情報は、急速に進化し自立するAIの下で整備、活用、マネジメントされつつあります。即ち、インターネットで送信できる視覚と聴覚に関わるデータは全て、AIに取り込まれ、独自の生成、進化を遂げていくのです。いずれ人間の視覚、聴覚で認識できるあらゆる情報は、AIによって、過去、人間が経験した事の無いスピードで整備され、マネジメントされていく様になると思われます。

唯一、インターネットから切り離された世界、味覚、臭覚、触覚含めた五感で感じる部分のみ、過去からの人間の進化同様、人間のペースで変化、進化していく領域として残されます。

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遠くない将来、我々が直面する危機に際して、我々も、企業も、国家も世界も生き残っていかなければいけません。

将来、変化していく価値観も見据えつつ、現実の問題を解決しつつ、現在の市場に於いて生き残っていかなければいけません。我々は、将来、現在、過去の3つの時間軸を同時に生きているという事です。

この過去経験した事のない進行中の変化の中にあっても、メッセージに関わる産業は、人間同士、世界を繋ぐ価値観を熟成し得るもの。我々は、我々のビジネスでの生き残りと同時に、我々のビジネスの役割と 両面を意識しつつ、永続的に事業を進化させていきます。