2030年に向かい、世界の激動は新時代の機会 = 将来を読み、準備する =
米国の大学に於いて今、ハーバード大学では、海外留学生の滞在許可が行政より取り消されるケース、再入国ができないケースが生じています。ハーバードに限らず、全米の大学で同様の規制が進み、その影響は大学外へも波及している様です。不法移民強制送還等に対しては全米でデモが拡がっていますが、以前は想像さえできない変化が生じています。
又、世界経済の主要エリアに於いて、今、債務超過からデフォルト(債務不履行)の危機が叫ばれています。
一方、欧州では、外面的にはウクライナに攻勢を掛けるロシアも、実情は金利が20%。日本が今、0.5%で来春1%に上げられる見込み。今後、2%に利上げすると、日銀は債務超過の危機に見舞われる信用不安に直面。ロシアの20%は桁外れ。
アジアに於いては、中国は当面、景気低迷を抜け出せない中、日本の債務はGDP比240%。
地政学的には、先週勃発したイスラエル、イランの直接戦争の中東危機は、欧州、極東へ波及する可能性があります。
北米、欧州、アジアに於いて、どこが引き金になっても不思議ではないレベルに、通貨の信用不安と地政学上の危機が高まって来ています。
過去、有り得ないと思われる変化は、一旦生じるとそれが日常となるもの。但、その変化が生じるまでは、現状が永遠に続くと錯覚するものです。その変化が危機の場合、危機に直面してから準備しても手遅れです。
2020年のパンデミック、コロナ禍前、予測した3つのリスクについて、金融通貨面と、地政学上と、首都圏の過密と、経済、政治、自然災害など各リスクは互いに繋がっています。過去のケースでは、スペイン風邪、パンデミックの流行は1918年、関東大震災は1923年、昭和恐慌が1930年、第二次大戦勃発が1939年と、結果的に一つの線に向け影響し合ってあっています。
現在、ICAは、海外戦略とビジネスの世界化を目指し、ビジネスの突破口を摸索中です。重要テーマとして、海外に向けた拠点と市場の分散化は必須です。
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我々のコンテンツビジネスに於いては、インターネットで世界が繋がり、プラットフォームはグローバル化し、国境を越えています。現在、貿易上の関税が国際的に問題となっていますが、全てが「物」に関わるものです。一方、インターネット上では、明確な「関税」ではなく、「国家間の規制」という概念で留まっています。ネット上に於いても、貿易上の「関税」と同様の概念が生まれるまでの間、如何に自由に、スタンダードなモデルをつくっていけるかが鍵と思われます。今、コンテンツに於いても、市場の世界化は必須です。何を武器にして如何アプローチするかについて、そこを意識してアプローチするか受け身で流されるかでは、5年後には雲泥の差で明暗が分かれます。
2025年、ICAの直近ビジネスとしては、第一に、世界で支持される「アニメ」というコンテンツで グローバル・ライセンスを目指します。又第二に、日本独自の「和」のコンテンツに於いては、他のライセンスとのコラボレーションにより商品として普遍性を追求します。更に将来、マーチャンダイジングに於いて、最も川上にある産業、自然素材・再生素材という領域に於いて、新たなパラダイムが生まれます。商品化に於いて、各素材産業との連携の下、素材のテイストを活かした商品アイテムの表現を摸索します。
ビジネスに於ける様々のチャレンジの中で、新たな次代に向け、マーチャンダイジング事業の「一点突破」を目指します。
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最後に、冒頭で述べた、政治経済に於けるリスクとは別次元で進む「地殻変動」は、インターネットで繋がった世界の人々、特にZ世代以降、情報統制を越えたコミュニケーション、又、各国間でその文化とコンテンツを仲介したビジネスの興隆です。我々のコンテンツ産業やメッセージ産業の貢献の一つは、世界を融合に向け交流を促す事にあります。将来、コンテンツ産業に於いても主役となる AIも、今は、人間が育てつつあるもの。いずれ、AIは、独り歩きを始めますが、その前にその向かう方向は融合と交流のベクトルに使わなければいけません。